授業で使ったプロンプト+手順書

生成AI活用マーケティング講座|実例集

各ツールの操作手順・プロンプト実例・結果イメージを収録
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1. ChatGPTで壁打ち — テキスト生成・提案書づくり

ChatGPT4日目 3限教科書 序章・第1章

AIとの壁打ち(対話を繰り返しながらアイデアを練ること)が、すべての作業の起点になります。ここでは化粧水パネルの提案を作る実例で手順を追います。

操作手順
  1. ChatGPTにアクセス
    chatgpt.com → ログイン → 「新しいチャット」を開く
  2. まずブリーフの内容をAIに共有
    「これから化粧水の販促パネルの提案を作りたい。以下がブリーフです」と書いてから、ブリーフの内容を貼り付ける。
  3. 壁打ちで方向性を決める
    AIの返答を読む → 気になる点を質問 → 「他の切り口はある?」「もっとターゲットの悩みに寄せて」など、対話を繰り返す。
  4. 提案テキストを整える
    方向性が決まったら「ここまでの議論をもとに、提案書のテキストをまとめて」と依頼。
  5. 必ず自分の目で確認
    AIの出力をそのまま使わない。数字は裏取り、表現は自分の言葉に直す。
実例プロンプト①|壁打ちの入り口
プロンプト(ChatGPTに入力)📋 コピーして使ってください
あなたはドラッグストア向けの販促企画に詳しいマーケターです。 以下のブリーフに基づいて、化粧水の店頭販促パネル(A4サイズ)の 提案方向を3案出してください。 # ブリーフ - 商品名: ○○化粧水 - ターゲット: 30代女性・乾燥肌に悩む層 - 訴求ポイント: セラミド配合、無添加処方 - 設置場所: ドラッグストアの化粧水コーナー - 目的: 新規顧客のトライアル促進 # 出力形式 各案について以下を記載してください: - コンセプト(一言で) - キャッチコピー案 - パネルに載せる情報の構成 - 想定される効果
実例プロンプト②|壁打ちの深掘り
プロンプト(続けて入力)
2案目が面白い。この方向でもう少し深掘りしたい。 - ターゲットが「乾燥で化粧ノリが悪い」と感じる具体的なシーンを 3つ挙げて、それぞれに刺さるコピーを考えて。 - 「無添加」を訴求する際に薬機法上の注意点があれば教えて。
💡 壁打ちのコツ
最初から完璧なプロンプトを書く必要はありません。「ざっくり聞く → 返答を見て深掘りする」を繰り返すのが効率的です。AIが賢くなった今、作り込みよりも対話の回数で質を上げるほうが早い。
実例プロンプト③|ビジネスメールの下書き
プロンプト(別のチャットで)📋
# 役割 あなたはビジネスメールの作成を手伝うアシスタントです。 # 依頼内容 以下の状況で、クライアントに送るメールの下書きを作ってください。 # 状況 - 送信先: ○○株式会社 田中様 - 件名の方向: 先日の打ち合わせのお礼と次回提案日程の確認 - 伝えたいこと: 1. 打ち合わせのお礼 2. ご依頼内容の確認(販促パネルのデザイン3案) 3. 次回提案日として来週水曜を提案 - トーン: 丁寧だが堅すぎない - 文字数: 300字程度
⚠️ セルフチェック
AIが生成したメールをそのまま送らない。「承知しました」「かしこまりました」等のAI定型文が混じっていないか確認。クライアント名・金額等の機密情報はマスキングしてからAIに入力すること。
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2. Gammaでスライド生成

Gamma3日目〜4日目教科書 [2-4]

Gammaは「テキスト→スライド」の自動生成サービスです。大事なポイント:Gammaには指示文ではなくコンテンツ(中身)を渡す。「○○を作って」ではなく、スライドに載せたい情報そのものを渡すのが正しい使い方です。

操作手順
  1. Gammaにアクセス
    gamma.app → ログイン(Googleアカウント推奨)
  2. 「Paste in text」を選択
    トップ画面で「Create new」→「Presentation」→「Paste in text」を選ぶ。「Generate」(AIに考えさせる)ではなく「Paste」を選ぶのがポイント。
  3. ChatGPTで作った提案テキストを貼り付け
    セクション1で完成させたテキストをそのまま貼り付ける。Gammaはこのテキストをスライド構成に自動分割する。
  4. テーマを選択
    デザインテンプレートを選ぶ。「Professional」や「Minimal」がビジネス用途に向いている。
  5. 生成 → 手動修正
    生成されたスライドを確認。テキストの修正、画像の差し替え、レイアウトの微調整を行う。
  6. エクスポート
    右上の「Share」→「Export」→ PDF または PowerPoint 形式でダウンロード。
Gammaに渡すテキストの例
Gammaの「Paste in text」に貼るテキスト
# 化粧水「○○」店頭販促パネル提案 ## コンセプト 「朝の5秒で、一日中うるおう肌へ」 ## ターゲットインサイト - 30代女性の73%が「朝の化粧ノリ」に不満を感じている - 乾燥肌対策で最も重視されるのは「保湿の持続力」 ## 訴求ポイント 1. セラミド3種配合 — 肌のバリア機能をサポート 2. 無添加処方 — パラベン・アルコール・着色料フリー 3. 朝のスキンケアに最適 — 化粧下地としても使える軽いテクスチャー ## パネルレイアウト案 - 上部: アイキャッチ写真+キャッチコピー - 中部: 3つの特徴をアイコン付きで - 下部: お試しキャンペーン情報+QRコード ## キャンペーン情報 期間: 2026年4月1日〜30日 特典: 初回限定ミニボトル付き
⚠️ よくある間違い
Gammaの入力欄に「化粧水の販促パネルの提案スライドを作って」と指示文を書いてしまうケース。これだとGammaが中身を勝手に考えてしまい、的外れな内容になります。指示文ではなく、載せたい情報(コンテンツ)を渡すのが鉄則。
💡 Gammaの位置づけ
Gammaは「二次サービス」(LLMを借りて特化型にしたサービス)。テキストをスライドのレイアウトに流し込むのが得意だが、中身の質はあなたが渡すテキスト次第。だから先にChatGPTでしっかり中身を作る → Gammaで見た目を整える、という2段階の流れが重要。
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3. Napkin AIで図解生成

Napkin AI3日目〜4日目教科書 [2-6]

Napkin AIは「テキスト → 図解」に特化したサービス。フローチャート、比較表、タイムラインなど、テキストだけでは伝わりにくい情報をビジュアル化できます。

操作手順
  1. Napkin AIにアクセス
    napkin.ai → ログイン(Googleアカウント推奨)
  2. テキストを入力
    左側のエディタに図解したい内容をテキストで入力する。箇条書き・番号付きリストが認識されやすい。
  3. 図解の種類を選択
    テキストの横に表示される図解候補から選ぶ。フローチャート、比較図、ピラミッド、タイムライン等がある。
  4. スタイルを調整
    カラーテーマ、フォント、レイアウトの微調整が可能。ブランドカラーに合わせることもできる。
  5. エクスポート
    PNG、SVG、PDF形式でダウンロード可能。スライドに挿入するならPNG推奨。
Napkin AIに渡すテキストの例
Napkin AIのエディタに貼るテキスト
提案スライド作成フロー 1. ブリーフを読む → 何を求められているか理解する 2. AIと壁打ち(ChatGPT) → 提案方向を言語化する 3. 提案テキストを作成(ChatGPT) → コンテンツを完成させる 4. スライド化(Gamma) → テキストを貼り付けてデザイン 5. 図解化(Napkin AI) → データや流れを視覚化 6. ファクトチェック → 数字の裏取り、法規制の確認 7. 自分の言葉に直して完成 → AI定型文を排除、表現を調整
💡 使い分けのポイント
Napkin AIは「流れ」や「比較」の図解が得意。一方で、細かいデータの可視化(グラフ等)はChatGPTやExcelのほうが適しています。
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4. 図解生成ツール比較 — 同じ内容で作り比べ

Napkin AI / ChatGPT / Gemini4日目 4限

同じ内容を複数のツールで図解して比較する演習です。「どれが一番」ではなく、それぞれの得意分野を知ることが目的。

比較に使うテキスト
各ツールに共通で入力するテキスト
生成AIサービスの3層構造 第1層: 基盤モデル(LLM) → OpenAI GPT、Google Gemini、Anthropic Claude、Meta LLaMA 等 → 「脳みそ」に相当する部分 第2層: 一次サービス(自社LLM搭載) → ChatGPT、Gemini、Claude、Grok 等 → 基盤モデルを持つ企業が直接提供するチャットサービス 第3層: 二次サービス(LLMを借用) → Gamma、Napkin AI、Perplexity、Cursor 等 → 他社のLLMを借りてきて特定用途に特化させたサービス
各ツールへの入力方法
ツール 入力方法 得意な図解
Napkin AI エディタにテキストを貼り付け → 候補から選択 フローチャート、階層図、比較表。デザインが洗練されている。
ChatGPT
(キャンバス)
「以下の内容を図解にしてください」とプロンプトで指示 テキスト+図解の同時生成。説明文込みのドキュメント向き。
Gemini 「以下の内容を図解にして画像で出力して」とプロンプトで指示 画像として一枚絵の図解を生成。シンプルな概念図向き。
ChatGPTキャンバスで図解する場合のプロンプト
プロンプト(ChatGPT キャンバスモード)
以下の内容を、視覚的にわかりやすい図解にしてください。 キャンバス機能を使って、階層構造が伝わるレイアウトで作ってください。 --- 生成AIサービスの3層構造 第1層: 基盤モデル(LLM) → OpenAI GPT、Google Gemini、Anthropic Claude、Meta LLaMA 等 → 「脳みそ」に相当する部分 第2層: 一次サービス(自社LLM搭載) → ChatGPT、Gemini、Claude、Grok 等 第3層: 二次サービス(LLMを借用) → Gamma、Napkin AI、Perplexity、Cursor 等
Geminiで図解する場合のプロンプト
プロンプト(Gemini)
以下の内容を、日本語でわかりやすい図解にして画像で出力してください。 3つの層が縦に並ぶ階層構造で、各層の関係が視覚的に伝わるデザインにしてください。 生成AIサービスの3層構造: - 第1層: 基盤モデル(LLM)— OpenAI GPT, Google Gemini, Anthropic Claude 等 - 第2層: 一次サービス — ChatGPT, Gemini, Claude, Grok 等 - 第3層: 二次サービス — Gamma, Napkin AI, Perplexity, Cursor 等
💡 演習のポイント
3つのツールの出力を並べて見比べましょう。「どれが自分の用途に合うか」を判断できることが大事です。就職先の環境で使えるツールは限られるかもしれないので、選択肢を知っておくことに意味があります。
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5. リサーチ&要約 — AIで情報収集する

ChatGPT / Gemini5日目 1〜2限教科書 第3章

AIを使った情報収集には、検索(ChatGPT Search / Gemini)、長文要約、動画要約の3パターンがあります。

パターン①|AIで検索する
プロンプト(ChatGPT — 検索モード)
ドラッグストア業界における化粧品の店頭販促のトレンドについて、 2025年〜2026年の最新動向を調べてください。 特に知りたいこと: - 店頭POPやデジタルサイネージの活用状況 - Z世代・ミレニアル世代の購買行動の変化 - 成功している販促施策の具体例 日本語の情報を優先して、出典(URL)も付けてください。
💡 ChatGPT Search vs Gemini
ChatGPTは検索結果をまとめて文章化するのが得意。Geminiはリアルタイムの情報(ニュース等)に強い。両方で同じ質問を投げて結果を比較するのが実務的なやり方。
パターン②|長文を要約する
プロンプト(ChatGPT / Claude)
以下の文章を、忙しい上司に3分で説明できる要約にまとめてください。 # 要約のルール - 300字以内 - 結論を最初に - 数字は必ず残す - 専門用語は平易に言い換える # 要約する文章 (ここに長文を貼り付け)
パターン③|YouTube動画を要約する
プロンプト(Gemini)
以下のYouTube動画の内容を要約してください。 URL: https://www.youtube.com/watch?v=○○○○ 要約の形式: - 動画の主題(1行) - 主なポイント(3〜5つの箇条書き) - 動画内で紹介されている具体的な数字やデータ - 私見がある場合は「動画主の意見」と明記
⚠️ リサーチの注意点
AIの検索結果を鵜呑みにしない。出典URLが提示された場合は、実際にそのURLを開いて本当にその情報が書かれているか確認すること。AIは存在しないURLを「でっちあげる」ことがあります(ハルシネーション)。
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6. 画像生成 — 販促ビジュアルのイメージ作成

ChatGPT(DALL-E)3日目教科書 [2-7]

AI画像生成は「最終成果物」として使うのではなく、「方向性のイメージ共有」「ラフ案の可視化」に使うのが実務的。デザイナーへの発注時に「こんなイメージ」と見せるための道具です。

操作手順
  1. ChatGPTで画像生成
    ChatGPTに「画像を生成して」と指示すると、DALL-Eが呼び出されて画像を作成する。
  2. 詳しく描写する
    「きれいな画像を作って」ではなく、被写体・構図・色味・雰囲気を具体的に書く。
  3. 修正を繰り返す
    「背景をもう少し明るく」「人物を笑顔に」など、対話で修正を重ねる。
実例プロンプト|販促パネルのイメージ画像
プロンプト(ChatGPT)
以下の条件で、ドラッグストアの店頭に設置する化粧水の 販促パネルのイメージ画像を生成してください。 # 条件 - サイズ感: A4縦向き - メインビジュアル: 透明感のある水滴のイメージ、 清潔感のあるブルー×ホワイトの配色 - テキスト要素は入れない(ビジュアルのみ) - 雰囲気: 高級感よりも「親しみやすさ」「ナチュラル感」 - 参考イメージ: 無印良品やちふれのような シンプルで清潔感のある世界観 - 写真的なリアルさではなく、イラスト調で
⚠️ AI画像の利用上の注意
① 著作権:AI生成画像の著作権は法的にグレーな部分が多い。商用利用する場合は自社の法務に確認。② 肖像権:実在の人物に似た画像の生成は避ける。③ 商標:既存ブランドのロゴや商品を含む画像の生成はNG。④ 最終成果物には使わない前提で「イメージ共有用」として使うのが安全。
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7. NotebookLM — 情報整理&共有

NotebookLM(Google)4日目 5限

NotebookLMはGoogleが提供するAI情報整理ツール。複数の資料(PDF、Webページ、テキスト等)をアップロードすると、それらの情報だけをもとにAIが回答してくれます。「アップした資料の範囲内だけで答える」のが特徴で、ハルシネーションが起きにくい。

操作手順
  1. NotebookLMにアクセス
    notebooklm.google.com → Googleアカウントでログイン
  2. ノートブックを作成
    「新しいノートブック」をクリック。テーマごとに分けるのが整理のコツ。
  3. ソース(資料)を追加
    「ソースを追加」→ PDF、Googleドキュメント、WebページのURL、テキストのコピペ等でアップロード。最大50ソースまで追加可能。
  4. AIに質問する
    チャット欄で質問すると、アップした資料の内容だけをもとに回答してくれる。回答には出典(どの資料のどの部分か)が表示される。
  5. ノートに保存
    重要な回答は「ノートに保存」で記録。後から参照できる。
活用例|競合調査の情報整理
NotebookLMでの質問例
(事前にアップした資料: 競合3社のWebサイト情報、業界レポートPDF) 質問1: 各社の化粧水の価格帯を比較表にまとめて 質問2: 3社に共通する訴求ポイントと、差別化ポイントを整理して 質問3: この業界レポートの中で、 店頭販促に関連する部分だけ抜き出して要約して
💡 NotebookLMの強み
「資料の範囲内だけで答える」ので、ChatGPTのように知らないことを「でっちあげる」リスクが低い。社内の報告書やマニュアルを読み込ませて「社内AIヘルプデスク」のように使うのが企業での典型的な活用法。

8. ファクトチェック — AIの出力を検証する

全ツール共通全日程教科書 [2-5]

AIの出力は「8割合っているが、2割は間違っているかもしれない」と思って扱うのが正解。特に数字、法律、固有名詞は要確認です。

ファクトチェックの手順
  1. 数字を疑う
    AIが出した統計データや割合は、元ソースを確認する。「73%の女性が…」と書いてあったら、その調査が実在するか検索する。
  2. 法規制をチェック
    化粧品の場合は薬機法(旧薬事法)、食品なら景品表示法(景表法)。「○○に効果がある」等の表現は規制対象になりうる。
  3. AIに逆質問する
    「今の回答の中で、事実と異なる可能性がある部分を自分で指摘して」と聞く。完璧ではないが、明らかなミスは拾える。
  4. 別のAIにも聞く
    ChatGPTで作った内容をClaudeやGeminiに「この内容にファクトの問題はないか?」と聞く。セカンドオピニオン的な使い方。
ファクトチェック用のプロンプト
プロンプト(ChatGPT / Claude)
以下のテキストをファクトチェックしてください。 # チェック観点 1. 統計データ・数字の正確性 2. 薬機法に抵触しうる表現(効果効能の標榜等) 3. 景品表示法に抵触しうる表現(優良誤認・有利誤認) 4. 固有名詞の誤り 5. 論理の飛躍・根拠の弱い主張 # チェック対象テキスト (ここにチェックしたいテキストを貼り付け) # 出力形式 問題のある箇所を引用し、何が問題か、どう修正すべきかを 一覧で出してください。問題がなかった場合は「問題なし」と記載。
薬機法チェック専用プロンプト
プロンプト(ChatGPT / Claude)
あなたは薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に 関する法律)に詳しい広告審査の専門家です。 以下の化粧品の広告文について、薬機法上の問題がないかチェックしてください。 # チェックポイント - 化粧品の効能効果の範囲を超える表現がないか (参考: 厚生労働省「化粧品の効能の範囲」56項目) - 医薬品的な効能効果を暗示する表現がないか - 「治る」「改善する」「○○に効く」等の表現がないか - 体験談や使用前後の比較で誤認を招く表現がないか # チェック対象 (ここに広告文を貼り付け) # 出力形式 各問題箇所について: - 該当する表現(原文引用) - 問題の内容 - 修正案
⚠️ 最終判断は人間が行う
AIによるファクトチェックは「見落としを減らす補助ツール」であり、法的な判断の代わりにはなりません。実際の業務では、法務部門や専門家への確認が必要です。AIのチェックで安心せず、自分でも確認するのが鉄則。
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9. 自分専用AIを作る — 4ステップの型をカスタムAIに保存

Gemini Gems / Claude / Grok / GPTs6日目 5限教科書 第5章

毎回同じ手順をプロンプトで書くのは大変。「こうやれば高品質な出力が出る」というプロセスが見えたら、それをAIに覚えさせて一発で呼び出せるようにする——これが「小さな自動化」です。この講座で身につけた4ステップの型を、各AIサービスのカスタマイズ機能に保存しましょう。

覚えさせる「4ステップの型」
ステップやること
Step 1
ゴールシーク
ユーザーに質問して状況・条件・要望を深掘り。Yes/No→1問ずつ→5〜8往復でまとめ確認。
Step 2
メタプロンプト
テーマのベストプラクティスをリサーチ。Web検索も使い、AIの知識を最新化する。
Step 2.5
出力形式確認
「どんな形式で出力しますか?」と確認。箇条書き/表/文章/スライド用など。
Step 3
統合して出力
Step 1のユーザー情報 + Step 2の知識を合わせ、指定の形式で出力。
Step 4
セルフレビュー
100点満点で自己採点。50点以下なら自動改善。それ以上でも改善提案を付ける。
💡 ポイント
この型はテーマを変えるだけで何にでも使えます。就活、SNS投稿、提案資料、企画書……。テーマごとに違うプロンプトを書くのではなく、プロセスそのものを保存するのが「小さな自動化」です。
4つのAIサービスのカスタマイズ機能
サービス 機能名 特徴
Gemini Gems カスタム指示+知識ファイル。無料で作成OK。一番シンプル。
Claude Projects + Skills Projects = テーマ別フォルダ(指示+資料)、Skills = 全プロジェクト共通の作業マニュアル。無料で5つまで
Grok プロジェクト プロジェクトごとに指示+ファイル。無料で利用可。リアルタイムWeb検索が強い。
ChatGPT GPTs 指示+知識+外部連携(Actions)。最も高機能。作成は有料版、利用は無料OK
実践①-A|Gemini Gems「汎用テンプレート」を作る
  1. Gemini にアクセス
    gemini.google.com → 左サイドバーの「Gem マネージャー」→「新しいGemを作成」
  2. 名前と説明を入力
    名前:「万能アシスタント」/説明:「4ステップの型で高品質な出力を出す汎用アシスタント」
  3. カスタム指示に「汎用プロンプト」を貼り付ける
    下のプロンプトをそのままコピーして貼り付け。
  4. 知識は空のまま
    汎用なので知識ファイルは不要。
  5. 保存 → テスト
    「企画書を作りたい」など好きな話題で話しかけてみる。Yes/No質問が1問ずつ飛んでくればOK。
汎用プロンプト(Gemini Gems カスタム指示)📋 コピーして使ってください
あなたは、私が高品質なアウトプットを出すのを助けるアシスタントです。 以下の4ステップを必ず順番に実行してください。 【Step 1:ゴールシーク ── 私を深掘りする】 ユーザーが依頼を出したら、すぐに作業に入らないでください。 まず「良いアウトプットを出すために少し教えてください」と言って質問を始めます。 <質問のルール> - 最初はYes/Noまたは二択で答えられる短い質問から始める - 1回に聞くのは1問だけ。まとめて複数聞かない - 回答を受けて、必要なら少しずつ深い質問に進む - 質問文は2行以内。短く、端的に - 毎回のまとめや要約は不要。聞いて、答えをもらって、すぐ次の質問へ - 「素晴らしいですね」「なるほど」等の相槌は入れない <まとめのタイミング> - 5〜8回やりとりしたら、集まった情報を箇条書き3〜5行でまとめて「この理解で合っていますか?」と確認する - OKならStep 2へ。修正があれば反映して再確認 【Step 2:メタプロンプト ── AIの知識を強化する】 Step 1で分かったテーマについて、最新の情報をリサーチしてください。 あなた自身の知識だけでなく、可能であればWeb検索も使って、ベストプラクティス・最新トレンド・注意点を整理してください。 整理した内容を箇条書きでユーザーに見せて「この知識をベースに作業します。追加・修正はありますか?」と確認してください。 【Step 2.5:出力形式を確認する】 作業に入る前に「どんな形式で出力しますか?」と聞いてください。 例:箇条書き/表/長文レポート/スライド用メモ/SNS投稿文 など。 ユーザーが「おまかせ」と言った場合は、テーマに最適な形式を提案して了承を得てからStep 3へ。 【Step 3:統合して出力する】 Step 1のユーザー情報 + Step 2の専門知識を組み合わせて、Step 2.5で決めた形式でベストな出力を生成してください。 【Step 4:セルフレビュー&改善】 出力が完成したら、自分で100点満点で採点してください。 50点以下なら「ここが足りません」と指摘して自動で改善版を出してください。 50点以上でも「さらに良くするには」の提案を1〜2つ付けてください。 ユーザーが「もっと良くして」と言ったら、改善を繰り返してください。 【対応スタイル】 - 率直に、客観的に。褒めすぎず、前向きな提案をする - わかりやすい日本語で答える
実践①-B|Gemini Gems「就活お役立ち」を作る

汎用Gemにテーマ指定知識ファイルを追加して、就活に特化させます。型は同じ——違うのは「テーマ」と「知識」だけ。

  1. もう一度「新しいGemを作成」
    名前:「就活サポーター」/説明:「就活の求人分析・自己PR・面接対策を支援」
  2. カスタム指示に「就活版プロンプト」を貼り付け
  3. 知識に就活の軸レポートをアップロード
    午前中にNotebookLM等で作った自分の就活レポートを入れる。
  4. 保存 → テスト
    「求人票を分析してほしい」と話しかける。知識ファイルを踏まえた質問が来ればOK。
就活版プロンプト(Gemini Gems カスタム指示)📋
あなたは、私の就職活動を支援する専門アシスタントです。 以下の4ステップを必ず順番に実行してください。 【Step 1:ゴールシーク ── 私を深掘りする】 ユーザーが依頼を出したら、すぐに作業に入らないでください。 まず「良いアウトプットを出すために少し教えてください」と言って質問を始めます。 ※「知識」にアップロードされたファイルがあれば先に目を通し、すでに分かっている情報は聞き直さないでください。 <質問のルール> - 最初はYes/Noまたは二択で答えられる短い質問から始める - 1回に聞くのは1問だけ。まとめて複数聞かない - 回答を受けて、必要なら少しずつ深い質問に進む - 質問文は2行以内。短く、端的に - 毎回のまとめや要約は不要。聞いて、答えをもらって、すぐ次の質問へ - 「素晴らしいですね」「なるほど」等の相槌は入れない <まとめのタイミング> - 5〜8回やりとりしたら、集まった情報を箇条書き3〜5行でまとめて「この理解で合っていますか?」と確認する - OKならStep 2へ。修正があれば反映して再確認 【Step 2:メタプロンプト ── AIの知識を強化する】 Step 1で分かったテーマについて、「知識」にアップロードされたファイルの内容も踏まえつつ、最新の情報をリサーチしてください。 可能であればWeb検索も使い、ベストプラクティス・最新トレンド・注意点を整理してください。 整理した内容を箇条書きでユーザーに見せて「この知識をベースに作業します。追加・修正はありますか?」と確認してください。 【Step 2.5:出力形式を確認する】 作業に入る前に「どんな形式で出力しますか?」と聞いてください。 例:箇条書き/表/長文レポート/スライド用メモ/SNS投稿文 など。 ユーザーが「おまかせ」と言った場合は、テーマに最適な形式を提案して了承を得てからStep 3へ。 【Step 3:統合して出力する】 Step 1のユーザー情報 + Step 2の専門知識を組み合わせて、Step 2.5で決めた形式でベストな出力を生成してください。 【Step 4:セルフレビュー&改善】 出力が完成したら、自分で100点満点で採点してください。 50点以下なら「ここが足りません」と指摘して自動で改善版を出してください。 50点以上でも「さらに良くするには」の提案を1〜2つ付けてください。 ユーザーが「もっと良くして」と言ったら、改善を繰り返してください。 【対応スタイル】 - 率直に、客観的に。褒めすぎず、前向きな提案をする - わかりやすい日本語で答える 【テーマ】就職活動全般(求人分析・自己PR・面接対策・企業研究)。私は「AI時代のWEBマーケター養成科」受講中で、7つのAIツールとプロンプト3レベルを習得済み。
実践②|Claude Projects + Skills
概念説明
Projectsテーマ別フォルダ。「何について」を管理する。Gemsの「カスタム指示+知識」と同じ役割。
Skills全プロジェクト共通の作業マニュアル。「どうやるか」を記憶する。Claude独自の機能。
  1. claude.ai → 左サイドバー「Projects」→「Create Project」
    プロジェクト名:「就活サポーター」
  2. Project Instructionsに就活版プロンプトを貼り付け
  3. Project Knowledge(Add Content)に就活の軸レポートをアップロード
  4. うまく動いたら → Skill化
    チャット内で「今やった一連の手順をスキルにまとめて」と頼む。次回から全プロジェクトで自動適用。
実践③|Grok プロジェクト
  1. grok.com → 左メニュー「プロジェクト」→「新しいプロジェクト」
  2. 汎用テンプレート:名前「万能アシスタント」、カスタム指示に汎用プロンプトを貼り付け
  3. 就活版:名前「就活サポーター」、就活版プロンプト+ファイルをアップロード
💡 Grokの強み
リアルタイムのWeb検索が得意。Step 2のメタプロンプトで最新情報を引っ張ってくる力が強いので、業界動向や企業情報のリサーチに向いています。
ChatGPT GPTs — 講師作成「就活サポーター」の使い方

GPTs(カスタムGPT)は作成に有料版が必要ですが、共有リンクから使うのは無料版でもOK。講師が作成した「就活サポーター」GPTには、4ステップの型に加えて求人チェックリスト・受講生スキル一覧などの知識ファイルが入っています。

  1. 授業中に共有されたGPTリンクをクリック
    ChatGPTにログインした状態でリンクを開く
  2. 「就活サポーター」のチャットが開く
    Conversation Starters から選ぶか、直接話しかける
  3. 使い方の例
    「この求人票を分析してほしい」→ 求人票をコピペ → 4ステップで分析してくれる
⚠️ カスタムAI全般の注意
カスタムAIに個人情報や機密情報を知識ファイルとして入れる場合は、そのAIサービスの学習設定(オプトアウト)が正しくできているか確認すること。2日目に設定した内容が維持されているか定期的にチェックしましょう。
📌

まとめ — 講座修了後もこの手順書を使うために

この手順書は、講座で学んだことの「レシピ集」です。修了後に実務でAIを使うとき、「あの時どうやったっけ?」と思ったらこの手順書を開いてください。

やりたいこと 使うセクション
提案書やテキストを作りたい 1. ChatGPTで壁打ち
スライドを素早く作りたい 2. Gammaでスライド
フロー図や比較表を作りたい 3. Napkin AIで図解
図解ツールを選びたい 4. 図解ツール比較
情報を調べたい・長文を要約したい 5. リサーチ&要約
イメージ画像を作りたい 6. 画像生成
資料を整理して質問したい 7. NotebookLM
AIの出力を検証したい 8. ファクトチェック
自分専用のAIアシスタントを作りたい 9. 自分専用AI作成
💡 あわせて使う資料
・プロンプトひな形集(テンプレートの引き出し)
・AIセルフチェックリスト(毎回の作業前に確認)
・AI設定手順書(各サービスの初期設定)
・教科書逆引き対応表(教科書を辞書として使うためのガイド)