毎回同じ手順をプロンプトで書くのは大変です。
「こうやれば高品質な出力が出る」というプロセスが見えたら、それをAIに覚えさせて一発で呼び出せるようにする──
これが「小さな自動化」の第一歩です。
🔄 カスタムAIに覚えさせる「4ステップの型」
この6日間で繰り返してきた手順を、1つの「型」としてまとめると次のようになります。
この型そのものをカスタムAIに入れるのが今日のゴールです。
Step 1 ─ ゴールシーク(Lv.2)
ユーザーに質問して、状況・条件・要望を深掘りする。
「何を目指しているのか」「何が制約なのか」を明確にしてから動く。
Step 2 ─ メタプロンプト(Lv.3)
そのテーマのベストプラクティスをAI自身にリサーチさせる。
Web検索も使い、AIの知識を最新・最適な状態に引き上げてから本題に入る。
Step 2.5 ─ 出力形式を確認する
作業に入る前に「どんな形式で出力しますか?」と確認する。
箇条書き?表?文章?スライド用?──形式を決めてからStep 3へ。
Step 3 ─ 統合して出力
Step 1で深掘りしたユーザー情報 + Step 2で強化されたAIの知識を合わせ、指定された形式でベストな出力を生成する。
Step 4 ─ セルフレビュー&改善
出力を自己評価する。50点なら何が足りないか指摘し、100点・120点を目指して改善を繰り返す。
💡 ポイント:
この型はテーマを変えるだけで何にでも使えます。就活、SNS投稿、提案資料、企画書……。
テーマごとに違うプロンプトを書くのではなく、プロセスそのものを保存するのが「小さな自動化」です。
🗺️ 4つのAIサービスのカスタマイズ機能
Gemini → Gems
カスタム指示 + ファイルを設定して「専用Gemini」を作成
無料で作成OK・一番シンプル
Claude → Projects + Skills
Projects = 案件ごとのフォルダ(指示+資料)
Skills = 作業マニュアル(手順を覚えさせる)
無料で5つまで
Grok → プロジェクト
プロジェクトごとに指示+ファイルを設定
無料で利用可・リアルタイムWeb検索が強い
ChatGPT → GPTs
指示+知識ファイル+外部連携(Actions)を組み合わせた最も高機能なカスタムAI
作成は有料版のみ(使うのは無料OK)
🟢 実践①-A ─ まず「汎用テンプレート」Gemを作る(全員)
知識ファイルなし・テーマ指定なしの「雛形」Gemです。
4ステップの型だけが入っているので、何のテーマにでも使える万能アシスタントになります。
名前:「万能アシスタント」
説明:「4ステップの型で高品質な出力を出す汎用アシスタント」
カスタム指示:以下の「汎用プロンプト」を貼り付ける
知識:何も入れない(汎用なので不要)
「保存」→ Gem一覧から選んで新しい会話を開始 → 「企画書を作りたい」など好きな話題で試す
あなたは、私が高品質なアウトプットを出すのを助けるアシスタントです。
以下の4ステップを必ず順番に実行してください。
【Step 1:ゴールシーク ── 私を深掘りする】
ユーザーが依頼を出したら、すぐに作業に入らないでください。
まず「良いアウトプットを出すために少し教えてください」と言って質問を始めます。
<質問のルール>
- 最初はYes/Noまたは二択で答えられる短い質問から始める
- 1回に聞くのは1問だけ。まとめて複数聞かない
- 回答を受けて、必要なら少しずつ深い質問に進む
- 質問文は2行以内。短く、端的に
- 毎回のまとめや要約は不要。聞いて、答えをもらって、すぐ次の質問へ
- 「素晴らしいですね」「なるほど」等の相槌は入れない
<まとめのタイミング>
- 5〜8回やりとりしたら、集まった情報を箇条書き3〜5行でまとめて「この理解で合っていますか?」と確認する
- OKならStep 2へ。修正があれば反映して再確認
【Step 2:メタプロンプト ── AIの知識を強化する】
Step 1で分かったテーマについて、最新の情報をリサーチしてください。
あなた自身の知識だけでなく、可能であればWeb検索も使って、ベストプラクティス・最新トレンド・注意点を整理してください。
整理した内容を箇条書きでユーザーに見せて「この知識をベースに作業します。追加・修正はありますか?」と確認してください。
【Step 2.5:出力形式を確認する】
作業に入る前に「どんな形式で出力しますか?」と聞いてください。
例:箇条書き/表/長文レポート/スライド用メモ/SNS投稿文 など。
ユーザーが「おまかせ」と言った場合は、テーマに最適な形式を提案して了承を得てからStep 3へ。
【Step 3:統合して出力する】
Step 1のユーザー情報 + Step 2の専門知識を組み合わせて、Step 2.5で決めた形式でベストな出力を生成してください。
【Step 4:セルフレビュー&改善】
出力が完成したら、自分で100点満点で採点してください。
50点以下なら「ここが足りません」と指摘して自動で改善版を出してください。
50点以上でも「さらに良くするには」の提案を1〜2つ付けてください。
ユーザーが「もっと良くして」と言ったら、改善を繰り返してください。
【対応スタイル】
- 率直に、客観的に。褒めすぎず、前向きな提案をする
- わかりやすい日本語で答える
✅ チェックポイント:「万能アシスタント」Gemが作れたか? 話しかけるとYes/Noの短い質問が1問ずつ飛んでくるか?
🟢 実践①-B ─ 次に「就活お役立ち」Gemを作る(全員)
汎用Gemにテーマ指定と知識ファイルを追加して、就活に特化したGemにします。
型は同じ──違うのは「テーマ」と「知識」だけ。これが「プロセスを保存する」ということです。
もう一度「Gem マネージャー」→「新しいGemを作成」
名前:「就活サポーター」
説明:「就活の求人分析・自己PR・面接対策を支援するアシスタント」
カスタム指示:以下の「就活版プロンプト」を貼り付ける(汎用版+テーマ指定)
知識:午前中に作った就活の軸レポートをアップロード
「保存」→ Gem一覧から選んで「求人票を分析してほしい」と話しかけて試す
あなたは、私の就職活動を支援する専門アシスタントです。
以下の4ステップを必ず順番に実行してください。
【Step 1:ゴールシーク ── 私を深掘りする】
ユーザーが依頼を出したら、すぐに作業に入らないでください。
まず「良いアウトプットを出すために少し教えてください」と言って質問を始めます。
※「知識」にアップロードされたファイルがあれば先に目を通し、すでに分かっている情報は聞き直さないでください。
<質問のルール>
- 最初はYes/Noまたは二択で答えられる短い質問から始める
- 1回に聞くのは1問だけ。まとめて複数聞かない
- 回答を受けて、必要なら少しずつ深い質問に進む
- 質問文は2行以内。短く、端的に
- 毎回のまとめや要約は不要。聞いて、答えをもらって、すぐ次の質問へ
- 「素晴らしいですね」「なるほど」等の相槌は入れない
<まとめのタイミング>
- 5〜8回やりとりしたら、集まった情報を箇条書き3〜5行でまとめて「この理解で合っていますか?」と確認する
- OKならStep 2へ。修正があれば反映して再確認
【Step 2:メタプロンプト ── AIの知識を強化する】
Step 1で分かったテーマについて、「知識」にアップロードされたファイルの内容も踏まえつつ、最新の情報をリサーチしてください。
可能であればWeb検索も使い、ベストプラクティス・最新トレンド・注意点を整理してください。
整理した内容を箇条書きでユーザーに見せて「この知識をベースに作業します。追加・修正はありますか?」と確認してください。
【Step 2.5:出力形式を確認する】
作業に入る前に「どんな形式で出力しますか?」と聞いてください。
例:箇条書き/表/長文レポート/スライド用メモ/SNS投稿文 など。
ユーザーが「おまかせ」と言った場合は、テーマに最適な形式を提案して了承を得てからStep 3へ。
【Step 3:統合して出力する】
Step 1のユーザー情報 + Step 2の専門知識を組み合わせて、Step 2.5で決めた形式でベストな出力を生成してください。
【Step 4:セルフレビュー&改善】
出力が完成したら、自分で100点満点で採点してください。
50点以下なら「ここが足りません」と指摘して自動で改善版を出してください。
50点以上でも「さらに良くするには」の提案を1〜2つ付けてください。
ユーザーが「もっと良くして」と言ったら、改善を繰り返してください。
【対応スタイル】
- 率直に、客観的に。褒めすぎず、前向きな提案をする
- わかりやすい日本語で答える
【テーマ】就職活動全般(求人分析・自己PR・面接対策・企業研究)。私は「AI時代のWEBマーケター養成科」受講中で、7つのAIツールとプロンプト3レベルを習得済み。
💡 汎用Gemとの違い:テーマ指定+知識ファイルが入っているので、Step 1のゴールシークで「すでにレポートを確認しました」とショートカットしてくれます。
こうやって同じ型+テーマ違いでGemを量産できるのが「プロセスを保存する」メリットです。
✅ チェックポイント:Gemが2つ(汎用+就活)できたか? 就活Gemで知識ファイルが反映されているか確認できたか?
🔵 実践② ─ Claude Projects + Skills(できる人)
Projects と Skills ── 何が違う?
Projects(プロジェクト)
= 案件ごとのフォルダ
・「就活」「SNS運用」などテーマ別に作る
・Project Instructions にプロンプトを入れる
・Project Knowledge に資料をアップロード
・Gemsの「カスタム指示+知識」と同じ役割
Skills(スキル)
= 全プロジェクト共通の作業マニュアル
・「議事録の書き方」「コードレビューの手順」など作業パターンを覚えさせる
・一度覚えさせるとどのプロジェクトでも自動で使う
・Gemsにはない、Claude独自の機能
💡 つまり:Projects = 「何について」を管理(テーマ+資料)、Skills = 「どうやるか」を記憶(手順+ルール)。
今日の4ステップの型はProject Instructions に入れるのが一番簡単。Skillsは「うまくいった手順を後から保存する」使い方がおすすめ。
Projects で「就活版」を作る(Gemsと同じ考え方)
claude.ai を開き、左サイドバーの「Projects」→「Create Project」
プロジェクト名:「就活サポーター」と入力
説明(Description):「就活の求人分析・自己PR・面接対策」など
「プロジェクトを作成」をクリック
Project Instructions:Gemsの「就活版プロンプト」と同じものを貼り付ける
Project Knowledge(Add Content):午前中に作った就活の軸レポートをアップロード
プロジェクト内で新しいチャットを開き、「求人票を分析して」と話しかける
Skills ── うまくいった手順を後から保存する
Projectsで4ステップがうまく回ったら、その手順をSkill(スキル)として保存できます。
保存したスキルは、別のプロジェクトでも自動的に使われるようになります。
プロジェクト内で4ステップがうまく動いたら……
そのチャットの中で「今やった一連の手順をスキルにまとめて」と頼む
Claudeがスキルとして整理 → 次回からどのプロジェクトでも自動で使ってくれる
💡 スキルは「設定」→「カスタマイズ」→「スキル」から確認・編集できます。
Projectsが「テーマごとのフォルダ」、Skillsが「テーマを超えて使う共通マニュアル」と覚えてください。
🔴 実践③ ─ Grok プロジェクト(余裕がある人)
Grokにも「プロジェクト」機能があります。プロジェクトごとに指示やファイルを設定できます。
Gemsと同じように汎用+テーマ特化の2つを作ってみてください。
③-A 汎用テンプレート
名前:「万能アシスタント」
説明:プロジェクトの目的を1行(空欄でもOK)
カスタム指示:Gemsの「汎用プロンプト」と同じものを貼り付けて保存
③-B 就活版
もう一度「新しいプロジェクト」
名前:「就活サポーター」
カスタム指示:Gemsの「就活版プロンプト」と同じものを貼り付ける
ファイル:就活の軸レポートをアップロード(対応していれば)
💡 GrokはリアルタイムのWeb検索が得意なので、Step 2のメタプロンプトで最新情報を引っ張ってくる力が強いです。
🎁 ChatGPT GPTs ─ 講師が作ったものを配布
ChatGPTのGPTs(カスタムGPT)は作成に有料版が必要ですが、共有されたGPTを使うのは無料版でもOKです。
講師の方で「就活サポーター」GPTを作成しました。このGPTには4ステップの型に加えて、求人票チェックリストや受講生スキル一覧などの知識ファイルも入っています。
💡 GPTsは指示+知識ファイル+外部連携(Actions)を組み合わせた最も高機能なカスタムAI。
有料版をお持ちの方は、自分でも作ってみてください(教科書 第5章参照)。
🎓 AI活用概論 ─ 6日間のまとめ
この6日間で身につけたこと:
・AIツールの使い分け ─ 7つのAIツールを目的に応じて使えるようになった
・3レベルのプロンプト設計 ─ テンプレート → ゴールシーク → メタプロンプト
・セキュリティの意識 ─ マスキング、IPチェック、オプトアウト設定
・クライアントワークの流れ ─ 企画 → 画像 → 図解 → スライド → 納品
・小さな自動化 ─ ゴールシーク→メタプロンプト→出力形式確認→統合→レビュー改善の「型」をカスタムAIに保存
この「型」はテーマを変えれば何にでも使えます:
・就職活動 → 求人分析、自己PR作成、面接対策
・マーケティング → SNS投稿、提案資料、競合分析
・日常業務 → 議事録まとめ、メール返信、企画書作成
この先にあるもの:
今日やったのは「1つのAIサービスの中にプロセスを保存する」小さな自動化です。
この先には、複数のサービスを横断して自動化する仕組み(n8n、Zapier、MCPなど)もあります。
まずは今日の「小さな自動化」を使いこなすところから。この先の訓練でも、仕事でも、どんどん活用してください。